2018年には本屋大賞を受賞し、2022年には映画化もされた「かがみの孤城」。
2024年2月9日には金曜ロードショーで映画が放送されるため、楽しみにしている方も多いですよね。
そんな「かがみの孤城」ですが、何故か作者の辻村深月さんに死亡の噂が流れているようです。
そこで、今回の記事では原作購読者の僕が「かがみの孤城」の作者辻村さんが死亡と言われた理由、また作中で伝えたいことについての考察を紹介していきます。
この記事で分かること
- かがみの孤城の作者辻村さんが死亡と言われた理由
- 辻村さんが作中で伝えたいこと
この記事には映画のネタバレを含みます。ご注意ください。
目次
【結論】かがみの孤城の作者は死亡していない
早速結論ですが、「かがみの孤城」の作者辻村さんは死亡していません!
2023年6月には、コロナ禍の中高生の青春を描いた「この夏の星を見る」が発売されました。
また、2024年4月には2019年から連載を開始している「琥珀の夏」の最新刊が発売される予定です。
このように、辻村さんは子育てにも奔走しながら作家としても素晴らしい活躍を見せています!
エンドロール後に献辞が表示されたから
ここからは、現在も活躍中の辻村さんに死亡という噂が流れてしまった原因を説明していきます。
それは、映画「かがみの孤城」のエンドロール後に以下の献辞が表示されたからでしょう。
中村隆さん
あなたの人柄、あなたの描く背景美術が大好きでした。
たくさんのすてきなシーンをありがとうございました。
原恵一
この献辞は10秒程しか表示されなかったので、辻村さんに向けた献辞だと勘違いしてしまった人が続出した可能性もありますよね。
中村隆さんは映画「かがみの孤城」にて美術設定のスタッフを担当しており、原恵一監督とは今までも共に仕事をしていたそうです。
朝日新聞のインタビューにおいて、原恵一監督は「中村さんは僕にとってアニメーションの世界で一番古い仲間で、一番頼りにしていた人です」と語っていました。
しかし、中村さんは2021年6月29日に亡くなってしまいました。
盟友とも言える中村さんへ向けたメッセージがエンドロール後に表示されていたのですね。
かがみの孤城の作者が作中で伝えたいこと:考察
次に、辻村さんが作中で伝えようとしていたことについて考察していきます。
選択肢は無限に広がっている
映画「かがみの孤城」では主人公のこころがクラスメートからいじめを受けている様子が描かれていましたし、現実世界でも残念ながらいじめは無くなっていません。
そして、親子で自殺の道を選んでしまったという悲しいニュースを耳にしたこともあります。
いじめで苦しんでいる方々の全てを推し量ることはできませんが、「学校に行かなければ社会のレールから外れてしまう。苦しくても学校に行かなければならない」という気持ちもあるでしょう。
そんな中で、「かがみの孤城」は選択肢は無限に広がっていることを示したかったのではないかと思います。
実際、作中においてリオンを除いて不登校の生徒が6人集められた訳ですが、終盤では各々が様々な選択肢を選びます。
- こころ…真田を中心としたいじめっ子グループとクラスを分けてもらう
- アキ…留年する
- スバル…進学する
- マサムネ…父親のコネで私立に転校
- フウカ…大好きなピアノを極める
- ウレシノ…海外留学する
今では通信で学校の授業を受けることができるN高もありますし、「かがみの孤城」は幅広い選択肢が広がっていることを改めて教えてくれたと感じています。
困ったら助けを求めて良い
序盤のこころは母親にもいじめを受けていると言い出せなかったので、母親も娘が登校しない理由が分からずイライラしている様子でした。
その後、孤城に集められた7人は雪科第五中出身と知ったこころは「この街のどこかに皆が居ると思うと勇気が出る」と母親にいじめられていることを打ち明けるのでした。
そして、こころと母親は担任の先生に真田を中心としたグループにいじめを受けていることを伝えたり、フリースクールの喜多嶋先生と出会うことで良い方向に物事が動き出します。
親に心配をかけたくないという理由でいじめを打ち明けることができない学生がたくさん居ると聞きますが、是非とも助けを求めて欲しいですね。
こころの母親が泣きながら「一緒に戦おう」と言ってたシーンはうるっときました
自分のした行いは返ってくる
午後5時までに孤城を出なければならないというルールがあり、誰かがルールを破るとその場に居た全員が連帯責任で狼に食べられてしまいます。
しかし、アキは義父から性的暴行を受けそうになったショックで午後5時になっても家に帰りたくないと孤城に残るのでした。
そのため、たまたまその場に居なかったアキを除いて6人は狼に食べられてしまいました。
その後、1つだけ願いを叶えることができる鍵を見つけたこころは「アキのルール違反を無かったことにして欲しい」と言います。
結果的に、皆を救い出すことに成功しました。
また、物語の終盤で孤城に集められた7人はそれぞれ違う年代を生きており、こころとアキには14年の差があることが判明します。
そして、結婚して大人になったアキはフリースクールの先生になったのですが、ここで喜多嶋先生は未来のアキだったことが明らかになりました。
孤城が閉じると孤城で過ごした記憶は失われるためアキはこころのことを覚えていなかったものの、こころとの出会いが近づくにつれて昔誰かに助けられた気がするので今度は自分が助けたいという思いが大きくなります。
こころが孤城でアキを助けたことにより生還したアキがフリースクールの先生になり、不登校だったこころに寄り添ってくれます。
このように、「かがみの孤城」は自分のした行いが返ってくることも示しているのでしょう。
喜多嶋先生は未来のアキだったというシーンは本当にビックリしました!
まとめ
- 「かがみの孤城」の作者辻村さんは死亡していない!
- 亡くなった中村隆さんへの献辞が辻村さんに向けたものだと勘違いされた可能性
- 辻村さんは無限に広がる選択肢や困ったら助けを求めて良いことを作中で示していると考察
今回の記事では、「かがみの孤城」の作者である辻村さんに死亡という噂が流れた理由や作中で伝えたいことについて説明しました。
2024年2月9日に放送された金曜ロードショーは最高でしたね!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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